7/14/2010

*California Trip '10 June*** 1st day-3

 落ち着くことのないオフショアとハイタイドの影響で想像以上に悪いコンディションのため今日のサーフィンは断念し、ニューシェイプのミニボードを眺めたり、マニの家でナップ(昼寝)をとったり、本を読んだりと夕方までのひとときを各自のんびりと過ごすことにした。
  
 日が傾きはじめると思った以上に涼しくなる夕暮れ前のルーケディア。
軽いオンスでできたケイティンのジャケットでは少々物足らないかもしれないと 身軽な装備の昌樹に話しているところだ。そこへ今晩の肌寒さに丁度よさそうなライトブラウンのメキシカン・ポンチョを羽織ってマニがタイミングよく寝室からでてきた。そして手に持った同じデザインで色違いのネイビーとブラウンのポンチョを自分達にプレゼントだと渡してくれた。
「Thanks, Mani!」
「Thank you, mani-san~!」
さっそく3人お揃いのメキシカン・パーカーを準備して出発しよう。
  
 マニの家から歩いてもいける距離にあるPCH沿いのメキシカン・マーケット。 ここでアボカド、大きな袋に入ったトルティーヤ・チップスと何種類かの地ビール、そしてチープなところが何とも怪しげなメキシカン風ハットをマニ思いつきで3個購入。お揃いのメキシカン・ハットとメキシカン・ポンチョですっかり兄弟のようないでたちの3人は、まさに「3アミーゴス」だ。
「本当に兄弟みたいだよ。」と言ってくれたマニの知り合いらしいマーケット・スタッフ達の優しい笑顔が眩しかった。。。
  
「オラ!」
「オーラ!」
「コモエスタス!」
「コーモエスタス!」
アンディーの家に向かう車の中でさっそく思いっきり盛り上がり、すでにみんなで爆笑の渦。。。笑。
  
  
 夕日が水平線に徐々に近づく頃、西日に照らされたたくさんのサボテンが歓迎してくれているかのように出迎えてくれるアンディー邸に到着だ。フェンスを開けると一番に駆け込んで行く楽しそうなゾーイに続き、食材やビールを抱えて怪しげ(?!)な3人も玄関へ向かおう。
 玄関として使っている様子のドアーの向こうはリビングルームだ。大きなソファー が置かれ、たくさんのDVD、ハードカバーの本などが棚に並び、壁には彼のアー トのほか、家族の写真や可愛い愛息の写真が素敵なフォトフレームと共にさりげ なく飾られている、とてもくつろげる空間になっている。
 先客の友人とソファーに座りくつろいでいたアンディーたちも自分達のいでたちに思わず笑い出しながらシェイクハンド。 彼の案内でリビング奥に進み、扱いやすい広さでとても機能的にできたキッチン&ダイニングのスペースに移動しよう。まずはアンディーがフリッジから出してくれた冷えたビールの栓を抜き、みんなで「チアーズ!」
  
  
 キッチンではすでにハーゴが慣れた手つきで手際よく料理をはじめているようだ。マニも開いたスペースで手早くアボガドの皮を剥くと器用に種をはずしてちょうど良い熟れ具合のグリーンの実をカット。スプーンで具材を合えてあっという間にワカモレを作ってくれた。さっそくトルティーア・チップにたっぷりディップしてみんなで頂こう。食べだすとやめられなくなる美味しさは、ビールのつまみに最高の一品だ。
  

 いつも元気で愉快なハーゴは、どうやら以前イタリアン・レストランでセカン ド・シェフをしていたらしい。とても手際よくトマトソースのペンネやガーリッ ク・ブレッドなどを作ってくれている。空腹に堪らなく良い香りが漂ってくるのだが、やたらに素手で捏ねたり和えたりするのがちょっとワイルドすぎかも知れない。。。笑
  
  
 2つのパーティーをはしごしてきたクリス・デル・モロは、パーティーに合流 するとさっそくご自慢のスプラウトなどを使ったヘルシーなサラダを作ってくれ た。お皿に取り分けると彼の作ったオリジナル・ドレッシングを好みの量だけでかけ軽く合えたらさっそく頂こう。さっぱりとしていて素材ごとの歯ごたえとその味わいを楽しめるフレッシュな野菜がとても美味しい。  
  
   
 その後も数人の友人が思い思いの時間にパーティーに合流したが、総勢7名ほどのとてもアットホームなパーティーである。美味しい料理と冷えた地ビールを頂きながら昌樹とふたりみんなとパーティーを満喫していたのだが、誰が言い出したのか確かにハーゴが見当たらない。そういえばやけに静かな気がしていた。。。笑
みんなのいるキッチンやリビング・ルームにはもちろん、すでに真っ暗な庭にも 姿がない。2軒ほど先に住んでいるのでいったん帰ったのだろうと話していた矢 先、大声を上げながら鮮やかな青が眩しいピチピチのワンピース・スイムウェアー 姿で乱入するハーゴ。みんな何が起きたかまったく理解不能なのだが、とにかくおかしくてしょうがなくてみんなで大爆笑である。長く笑いすぎて耐えきれなくなり始めた腹筋の痛みが気持ちを抑えてくれるまで、しばらくの間みんなの目から流れる涙が止まることはなかった。。。笑
ハーゴが言うには、ちょうどスイム・ウェアーを新調したばかりだったのでどう しても着てみたかったそうなのだが、今ここで披露する必要性もさることながら、 すぐ近所とはいえ自宅からこの姿で歩いているところをご近所さんに見られたら どうなるかなどと考えたりしなかったのだろうか。。。苦笑
  
 その後、アンディーの工房でたくさんのアートワークを拝見したり、タイラー・ウォーレンがアンディーのためにシェイプしたバー・オブ・ソープをクリス・デル・モロたちとチェックしたり、彼に自分のアライヤに対するライディングイメージが正しいものであるとアドバイスしてもらったりととても有意義な時間が過ぎていく。アンディーの誘いで70’sのサーフムービーをみんなで観賞しバレルをメイクしたり、ワイルドなワイプアウトをするシーンでストークした後は、焚き火を囲んでメローなひとときを楽しもう。
  
 もう間もなく日付がひとつ増えようとしている静まりかえった庭先。燃える炎を囲み丸く並んだ椅子にゆったりと座っている面々。日が暮れてひんやりとした夜の戸外では焚き火が優しく身体を温めてくれる。そして力強く赤やオレンジに燃える薪や炎を静かに眺めていると、何ともいえない和やかな気持ちに心まで暖めてくれる。たった今炎に照らされているみんなの顔がとても優しい表情になっている。すぐとなりで静かにじっと夜空を見上げている昌樹。彼の瞳が涙一杯に潤んで見えるのはたぶん気のせいなのだろう。。。 

7/12/2010

July/10th & 11th/2010 *Surfing***

 この週末のクイーバー。
 土曜午前中は、「McCallum 5'7" MFord」 。
ボードは変わったが乗り方が身体に馴染んでいるので小波でも気持ちよく楽しめる。軽く見た目よりもフワフワした浮力があるので、テイクオフは早めにできる。テイクオフ後の動きはソフトでユニークだが、後ろ足で蹴ることよりもドライブをキープさせる乗り方をしてあげることで気持ちよく走ってくれる。クローズセクションでのタイミングの取り方と加重バランスやタイミングはこのボードを理解しないといけないかもしれないが、これも決まると何とも言えない快感のようなものがあったりするから面白い。
 先日、自分のボードをご購入いただいたTH様が初ライドの感想を伝えにわざわざご来店くださったのだが、グライド誌や自分のブログからイメージしていたため、最初から想像以上に楽しめたそうだ。。。笑顔
その乗り味を「觔斗雲」のようだと絶妙な表現をしていたのが、さわやかな笑顔と共に印象的だった。。。
  
 夕方、潮が上げサイズダウンしていると予想し、「McCallum 4'6" Stand-up Paipo」のほかに
「Velzy 10'00" New Traditional」も久しぶりに積んで出発。
 かなりサイズダウンしているが、その分人も少なくセットは短いボードでも遊ぶことができそうなので、結局、SU Paipoで入水。
 インサイド気味ショアブレイクで、初心者のロングボーダーなら怖くなってしまうような感じではあるが、選べば綺麗に走れるうえ、ワイドに崩れる時は小さく屈んで小さな小さなスタンディング・アイランド風プルアウトしたり、本当にギリギリのところでプルアウトするのもフィンが小さい分引っかかってビーチにたたきつけられることなく、崩れる波の上でテールがスライドして逃げられるので面白い。最近このボードも最初のイメージに比べパドルやテイクオフにストレスがなくなっているうえ、乗ってコントロールするのもトリッキーでとてもユニークなので、ジェフがよく言うように小波で面白さが半減するようなコンディションではかえって気分よくサーフできたりするのが良く分かる。(ジェフの言う小波と自分たちのイメージするもののサイズの違いは否めないところだが。。。笑)
  
  
 そして、日曜早朝。
最近乗りたくてしょうがなかったスタンダードなフィッシュことツインキールのなかで、ついに「Steve Lis 5'10" Origin of Fish」にワックスアップ。海友MG君の情報から短いボードでも十分楽しめるとのことなので、このボードだけ積み込んで出発。
 3時間少々と短い時間だったが、途中30分ほどはフェイスが綺麗に張ってくれた。フロントサイドで深めのキールフィン特有のドライブがきいたボトムターンをしたり、バックサイドでフェイスを縦に使って動かしたりカットバックしたり出来たので、ツインキールの面白さを再確認することができた。それにしてもさすが「元祖ツインキール・フィッシュ」だ。ドライブのきいたターン、ダウンザラインのドライブ感、ボードの方向を変えるときの支点のはっきりとした気持ちよさなど、乗り味のどこをとっても文句のつけようがなく、やはり自分にとってはずすことのできないモデルのひとつである。
(STさん、Lis Fish そろそろ乗りましょ~う!)
  
 たまに「フィッシュの流行の後はハル」などという声も聞いたりする。
ただ流行しているから乗るということではなく、本当にしっかりと乗りこんでフィッシュの楽しさを知ったサーファーの皆さんにとり、この流行とやらがフィッシュの素晴らしさを知るきっかけとなり、そんな方々のクイーバーの中にフィッシュがしっかりと位置づけされていると自分は信じたい。そしてそれがハルにおいても同じであると信じている。
 
 「Love, Peace & Surf!」