12/03/2012

Fine Art of Surfboard***

 ジェフ・マッカラムのシェイプするボードは、機能性と共にそのユニークな造形美を見せつける。シンプルでも深みのある色出し、独特な技法などカラーリングでもその個性的なアイデアでひとつひとつのボードを美しく演出している。
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 以前彼に「クリヤーのボードなんて作りたくない。」と言われた覚えがある。確かにショートボードと違い本来トラディショナルなアイデアを今の技術でアレンジしたり、進化させたりするボードなのだから、形とともに色合いでもっと何かを表現してボードそのものの美しさも楽しんだ方が良いだろう。そんな彼が時折作るクリヤー&ポリッシュのボードは、ボランクロスを使ったり、シンプルなホワイトのピンラインやレジンパネルを組み合わせるなど、パッと見ただけでは色気の無いものでも、実はこだわりが詰め込んであったりする。
 今回入荷したフレックス・エッグの製作には技術と労力が必要でだが、その見返りとしてクロスのレイヤーによってレール周やフレックスする翼の見せてくれるコントラストは、とても綺麗なものになっている。そして画像にあるL*7のカラーリングも、ブラック、ゴールド、ブルーなどの複雑な色合いが重なり合い、ストリンガーやフィン周りのクロスのレイヤーを使いあえて表現している色むらは、見つめていると吸い込まれてしまうかのような独特な深みがあり、まるで宇宙でも表現しているかのようにさえ思えてきてしまう。