5/06/2016

Omote-Myougi Mountains***






 ちょっと前の話になってしまいましたが、4月21日&22日で西上州の高岩山と表妙義縦走に行ってきました。今回はロープを使ったクライミング的な山行。初日の高岩山ではガイドの指導の元、アイザイレンでのクライミングと懸垂降下をトレーニング。ちょっとかじった程度のスポーツクライミングでもかなり役に立って面白かったです。









懸垂降下も快適で早く降りることができのですが、これこそ一歩間違えれば簡単に滑落してしまうので、装備の正しい装着とロープのエンド処理などの念入りな確認の大切さを実感。


中之獄神社から金洞山を望む

二日目は表妙義山の縦走にチャレンジ。上信越自動車道の松井田妙義インター付近を通過する際に見える不思議な形の岩山がそれです。妙義山は1000m少々と高さもなく一般のハイカーなども簡単に入山できてしまうのですが、長い鎖場の連続で滑落事故や死亡事故も多く入山口にはクライミング装備をした上級者のみ入山可の警告多数。実際山岳ガイドによってはここを大キレットやジャンダルムと同レベルに置く方もいらっしゃるそうです。

一般登山者入山禁止の看板

 早朝5時出発。旅館のオーナーに送っていただき中之獄神社からスタート。いきなりの長い石段の後はしばらくのんびりと高度を上げていきます。岩場に向かう前の分岐に「一般登山者登山禁止」の看板。ここでヘルメット&ハーネス装着しアイザイレン。ここからは山と高原地図の案内に合わせて説明します。「ルンゼ内に鎖続く」中1時間ほどで西岳に。「ここが困難なら、中ノ岳から先へ入ってはならない」そうです。




中ノ岳、東岳に向かう中「二段15m鎖」、「三段30m鎖」など。さらに「ルンゼ内二段25mの鎖。重傷事故多い」の箇所通過。なんといっても鎖場の幾つかは崖だったり、間の痩せ尾根も幅が1mくらいで両側断崖絶壁だったりで最初こそ高度感にビビりながらの行動でしたが、ホールドも割としっかりとしているため際どい箇所以外鎖を使わず3点支持で快適なクライミング。

ちょっと一息。
足元のすぐ先は断崖絶壁。。。


鷹戻し。
トラバースから二段鎖降り大分下がったところから。

同じ場所から上を見上げる。


長い梯子。

ただし、有名な鷹戻し「数段の鎖とハシゴ計60m事故多し」はかなり高度感のあるトラバースからガッツリとリッジを真下に降りる上に、ちょっとしたテラスの下は何十メートル(あるいは何百メートル)も下まで何もない強烈な高度感。高所恐怖症のはずが何だか変なアドレナリンが出てテンションが上がり怖さが楽しさに。。。危 アイザイレンしているとはいえ経験も少ないのでここでは落ちないように片方の腕はチェーンをしっかりと使わせてもらい降りました。

その後も痩せたセクションの連続で「滑落死亡事故あり」など。

休憩中後ろを振り向くとやはり断崖。
ホールドしていないこういった時のほうが怖い気が。。。


表妙義最高峰、相馬岳から来た道を振り返る。

金洞山から茨尾根。


あの山の岩壁を登ったり降りたりし、
痩せ尾根を渡ってきました。

画像中央付近にこれから鷹戻しを登る人が見えます。

高度感のイメージ。
Thanks for everyone!




また茨尾根もかなりの痩せ尾根で油断はできません。相馬岳へ登りで再び「鎖30m」などを楽しみ表妙義最高点の相馬岳へ。ここから後半の鎖場を気を引き締めて楽しんで行く予定が、参加者の方の体力とレベルの問題から、すでに8時間以上を費やしその方のギブアップもあり、タルワキ沢を下り下山することに。自分は後半の岩場への期待とまったく感じない疲労感なのでかなり残念ではありましたが、無理をして怪我をしてもらってもいけないので、当然エスケープに即同意。特に一番興味があった鷹の戻しいをクリヤーできたので、まずは満足ということで。



*表妙義山は本当に危険な山です。もし度胸試しにトライしようという方がいらっしゃるようでしたら、必ず山岳ガイドと共に登るようにしてください。本格的な登山をしている方やクライマーの方たちは別として、体力や腕力があってもちょっとした気の緩みで大怪我をしたり命に関わることさえ起こるところです。