4/17/2017

Myougi Mountain***


4月13日&14日は連休をいただき、群馬県にある妙義山に行ってきました。溶岩が隆起したかのような奇妙な形状の岩山で日本三大奇景の一つ。日本の名勝に指定され日本百景にも選定されているそうです。上信越道の松井田妙義インターを通過する機会があれば是非、妙義山を眺めてみてください。



裏妙義(丁須の頭)から望む表妙義山

 13日は早朝の新幹線に乗り、高崎で乗り換えて峠の釜飯で有名な横川駅へ。初日は裏妙義の丁須の頭を目指します。

事故多発や熊に注意のサイン
登山届はオンラインにて提出済み


この日は自分以外に登山者の姿はなく、熊の看板が気になるため念のためiPhoneで最近嵌まっている落語を聞きながら登山開始。もちろん軽装ではなくクライミング装備です。30mの8mm補助ロープを持ってきたので、途中じっくり懸垂下降のトレーニングもしてみました。

いよいよ目的の頭です


頭の肩で景色を眺めながら一休み

休憩や懸垂下降トレーニングも入れて5時間半。下りでは実際数回懸垂下降も取り入れて。自分一人で他に誰もいない山なので、セルフビレイ(自己確保)、ロープのエンド処理(すっぽ抜けによる滑落防止)とバックアップの3点を再確認しながら下降します。標高差もさほどなく余力を残しての下山。明日がメインになるのですが、初日も程よく充実した山行になりました。





初日の宿は妙義神社の参道にある東雲館。昨年もお世話になったこの宿、ご主人は妙義山の山岳救助隊やガイディングもしてくれる方で、他にも多趣味でそても素敵な方です。送迎もしてくれるし、+αのサービスもありで、個人的にとても気に入っております。この日はタイミングが良かったのか格安にて生ビール飲み放題?!
 二日目は今回のメインとなる表妙義縦走です。昨年、同行者のギブアップで残念ながら途中断念したので、今回はソロで再挑戦。早朝、中の嶽神社まで送ってもらい7時に登山開始です。

早朝出発前に宿の前で
しだれ桜が満開の妙義神社とその先にそびえる妙義山(白雲山)



そして中の嶽神社と金洞山
これらの山を縦走します



ご覧のように死亡事故などもあり
一般登山者には向いていないかもしれません
ある程度のクライミング技術を持っていきたい山でしょう

標高差はそれほどではないため、一汗かく程度で上部にたどり着きます。ただしここからは隆起と侵食を繰り返したような岩山ならではの高度感満点の中、両側が切れ落ちた幅1mもないヤセ尾根や30mから60mの垂直にさえ見える鎖場を呆れるくらいたくさん通過して行くコース。間違って手を離せば軽く何百メートルも落ちてしまうセクションもあり、北アルプスの西穂〜奥穂と同等とも言われる地図上も破線の難路コース(初日のコースも一応破線)です。ソロなのでしっかりと緊張感を持って進みましょう。


右のくぼんだ部分に鎖が見えます
これはどちらかというと簡単な方かと。。。


右は常に切れ落ちてます
左ももちろん要注意


通過した鎖場のほんの一部


通過してきたピークと下の鎖場


アップにすると崖の上に立つ人が見えますね


まだ先に見える白雲山と鷹戻し手前のルンゼ


鷹戻しは鎖複数本と垂直のハシゴなどが連続60m
このコース最難関
滑落事故多発箇所


越えてきた鷹戻しを振り返る
上半分中央やや右の縦の線が鷹戻しの順路です


前半の金洞山を通過しバラ尾根では少しだけリラックス。幅のないヤセ尾根でも高度感はすっかり麻痺。そして白雲山へ登り返し相馬岳山頂では暖かな日差しの中30分程のんびりランチタイム。ここまで4時間弱。気がつけば休憩なしで来てしまいましたが、ちょうど集中力が切れてきたので良いタイミングです。宿で作ってくれた美味しいおにぎりと暖かいお茶でエネルギー補給しながら身体を休めましょう。



こちらも高度感満点の天狗岩

後半の鎖場の一部


この先のタルワキ沢からは初めてのコース。前半同様に鎖から手を離せば何百メートル滑落の箇所もあり危険な鎖場が続きます。ビビリ岩のトラバースや片側が切れ落ちた背ビレ岩などもなかなかのもの。奥の院の鎖場ではすでに集中力が切れそうでしたが、ここも事故多発箇所なのでもう一度気を引き締めて。最後に大の字から街を眺め下りでは膝を痛めないように丁寧におりてみました。桜の綺麗な妙義神社で少しのんびりとしてちょうど7時間。今回も脚、内側広筋と臀筋の使い方に気をつけて、また緊急時のセルフビレイやロープも装備して、とても充実した山行ができました。東雲館のご主人とおかみさんには本当にお世話になりました。そしてこのブログを見てくれた皆様にもありがとうございます。



無事下山
宿のご主人にとっていただきました




*妙義山はとても良い山です。ただし、コースにより非常に危険な山ですので、経験と装備、そして体調を考えて、必要なら山岳ガイドと一緒に行って見てください。(ただし、下には難易度の低いコースもあるのでファミリーで楽しめるかもしれません。)参考まで。