9/30/2018

涸沢の紅葉と国内最難関ルート *今回は奥穂高岳から西穂高岳へ その1***


 今年の秋は好天が続きませんね。前回槍ヶ岳から西穂岳へ縦走するつもりでしたが、悪天候で槍ピストンに終わってしまい悔しかったので、27日&28日のお休みは奥穂高岳からジャンダルムを超えて西穂高岳への国内最難関ルート(ただし現在は一般登山道ではなくバリエーションルートとして扱われているルートなので、安易にトライはしないでください)をチャレンジしてきました。ちょうど7月の終わりに行った山行の逆ルートになります。

 涸沢の紅葉時期ということもあり、上高地行きの夜行バスはずっと満席の状態でしたが、2日前に運良く1席キャンセルが出たので即予約。お陰様で縦10列、横3席ゆったりリクライニング席で熟睡し5:20上高地に到着。予報より雨が強めなので前穂からのコースを断念し、涸沢経由に。(登山届は両バージョン準備済み)この道なら横尾までは雨装備の上、傘を差して歩けるので意外と快適です。





 本谷を過ぎ道が本格的な登りになると紅葉を見にきたハイカーで道が時折プチ渋滞。。。涸沢の紅葉は見頃というだけあってやはり綺麗でした。が、まだ先があるので涸沢小屋で燃料補給後、再出発。



涸沢上部からの眺め


サイテングラード


6時に上高地を出発し、14時10分前に穂高岳山荘に到着。今日は横尾から回り込んだので距離13キロ少々。累積標高1,630mほど登ってきました。乾燥室で濡れた衣類を乾かし、明日に備えストレッチ&マッサージをした後はご褒美のビールタイム。同室の方でちょうどソロで西穂へ向かう方がいらしたので、夕食をご一緒し明日に備え早めに20時に寝床へ。

たまには地図でコースをご紹介
初日がライトブルー、2日目がグリーンです。


奥穂〜西穂間の詳細図
コースの赤い線が登山コースですが、
破線は難路。
しかも通過に注意を要する!マークばかり
注意書きだらけですね。





 翌朝3時起床。そっと準備を進め準備ができたところで4時17分ソロの先輩と出発。
ハシゴや鎖場から始まる奥穂高岳への登りを40分ほど慣らしを兼ねて黙々と進みます。真っ暗な山頂に立ち安全登山を祈願すると、早速難所のひとつ馬の背へ。

まだ暗い馬の背に一番乗り
やはり登りよりも下りの方がスリルがありますね


日の出



朝日に焼ける
ロバの耳とジャンダルム


馬の背の後はロバの耳へ向け岩壁を下ります
ここで同行のY氏がまさかの落石!
なんと先に進んでいた自分に直撃です
が石が小さく胸でキャッチできる程度だったので衝撃はあったものの無事でした。。。
自分も気持ちを引き締め直して行きましょう


こちらはコースがわかるようにマークを黄色くして拡大して見ました
奥穂〜西穂はこう行った難路が続きます

下はいつもこんな感じ
落石がもう少し大きかったら。。。汗


下った分だけ同じような険しい岩場を今度は登ります


そして下ります

今年2度目のジャンダルム
貴重な快晴の一日

前回繋げなかった槍からの道
来年こそは


おそらく畳岩尾根の頭付近
ここから天狗のコルまで急で足場の悪い岩稜の大下り
西保への稜線がよく見えます




天狗のコルからは垂直の岩場を登らされます


目の前の丸印から一旦下り
天狗の頭手前を行く先行者たち

奥穂高岳山頂から西穂高岳山頂までは、GPSで実測直線距離たった2、1kmほど。平地のウォーキングなら20分から30分の距離ですが、ここはコースタイムが上りで6時間半、下りでも5時間50分。どれだけ険しいコースかが時間からも想像できますね。画像が多いのでその2へつづく。