3/06/2021

Old Liddle Stubbie***

 ハルというカテゴリーを作り出した第一人者でもあるグレッグ・リドル。ベンチュラで初めて手に入れて乗って以来、いくつかのリドルに乗ってきた。当時は本人に弊店で正規代理店ができないか相談したこともあったが、諸事情から残念ながら話はまとまらなかった。
 現在、自分の手元にあるリドルは、1969年製シェイプ番号480のビッグウェイブガン、80Sのビンテージロングボード、そしてこちらの80Sスタビーの3本。現在コレクションの中に定番のハルはないが、ビンテージばかりというのがなんだか自分らしかったりする。



 こちらの一本は、友人が手に入れるはずのものを話の流れで譲り受け、海友のボードビルダーがフィンボックス取り付けからダメージ箇所まで全体を綺麗にレストアしてくれて、再び海に戻ることができた。全てが細い糸でつなぎ合わされた運命の一本ですね。






 7’2”と扱いやすいミッドレングスで、綺麗なアウトラインのボードだが、21&3/4"の幅に対して、厚みはなんと3&1/4"、レールはフルボリュームの超ボキシー。さすがアーリー80S。乗ってみると当時のフィーリングを感じさせてくれつつも、驚くほどスムースに乗らせてくれるバランスの良さは、さすが一流シェイパーという印象だ。


 タイドが良くなるにつれ綺麗なセットが時折訪れたこの日。我流ながら80年台のイメージを膨らませつつ気持ち良いライディングを楽しませてもらうことができた。








 

3/03/2021

Restored Delam Kookbox Kimura***

 MN様のクックボックス、マッカラムシェイプのキムラ。イメージ以上の乗り味で絶子超でしたが、残念なことに剥離が始まってしまいレストアすべくお預かりいたしました。腕利きリペアーマンの大幅レストアの画像です。



 剥離箇所の表面を剥がし剥離部のフォームをある程度の深さまで削り落とします。開いた際、水分が含まれていたようなので、しばらくこの状態で放置し乾燥させます。



 次に削った部分にフォームを接着しますがもちろん最初は余分な部分がたくさんなる状態なので、画像のように綺麗にシェイプし、デッキ面を作り出します。


 そして同型のカラーでラミネート。まずフォームの出ている部分を4オンスで、さらにマーク手前からテールまでもう一層、さらにフォームを載せた部分プラスアルファで軽いクロスを載せしっかりと強度を取ってくれました。


 いくら同型のhちんとでらみねーとしても、継ぎ接ぎがはっきりと見えてしまうため、デッキパッチのラインでパネル塗装。今回はあまり目立たないよう同系色でというリクエストでしたので、ダークブラウンのオペイクです。

 最後にホットコートで全体の面をフラットにして乾燥させているところ。この後ウェットサンドで仕上げてレストアが完了します。こうしてみるとさまざまな高い技術と複雑な工程をかけて仕上げてくれていることがよくわかりますね。レストアをしてくれたクラフツマン、ミスターTGにも感謝です!

 そしてこちらが仕上がってショップに戻ってきたボードです。光の加減でちょっと白っぽく見えたりもしていますが、実物はもっと美しいい印象です。両側が痩せてストリンガーが浮き上がっている感じでヘタリ感もあったデッキ面が、まるで新品のようになっています。強度を出すためウェイトも若干はアップしていますが、自分のイメージほどでなくライトウェイトを保ったままというかんじです。(元と同じウェイトにもできますが、デッキ面の強度が弱いのでおすすめ致しかねます)これで気分一新。長く乗り込んでいけそうですね。



 皆様ももしお気に入りのボードが剥離してしまったら、可能な限り早くお直しください。剥離は踏むたびに広がります。時間と費用はかかりますが、ご覧おように復活してまた乗り込んでいけるようすることも可能です。これだけの工程をかけて直しますので、基本的に剥離箇所は完全復活しますが、剥離は目に見えないものですので、乗り込んでいけば、違う場所から等、いつか剥離が起こってしまうことはございます。その点あらかじめご理解いただければと思います。

 

2 McCallums available at OSHMANS Harajuku***


 ちょっと特別なマークでラミネートされた2本のマッカラム。おそらく本日くらいから店頭にてご覧いただけるかと思います。是非チェックしてみてください。











 

3/02/2021

Sometimes Vintage Surfboards *G&S Hot Curl***


 ビンテージサーフボード。サーフィンを始めたのがティーンエイジャーの頃ではなかったこともあり、サーフィンを始めると同時にサーフボード・デザインの変化の面白さとサーフィン史にも興味が湧いた。特に興味を持った転換期のボードを集め出し、時代背景を踏まえた上での乗り味を楽しんだり、どの様にしてそうしたデザインが無まれたのかを探ってみたしていた。そんな中、運命の出会いなどから徐々に増えていったビンテージサーフボードのコレクション。気がつけば数も多くなり、ショップに飾っているもの、海の家のリビングで眺めて楽しんでいるもの、さらには実家の一部屋に積み上げられているものなど、すぐに乗ることができないものもたくさんある。そんな中、何本かのビンテージボードはワックスアップして、いつでも海に行けるよう待機してくれている。


 時々こうしたビンテージ・ロングボードに無性に乗りたくなる。現代のシェイパーが作るモダンなクラッシックボードは、ファイン・チューンにより程よい重さでとても乗りやすく仕上げられている。比べるとこオリジナルの60年台のボードは重くて扱いにくく、テイクオフからボトムターン、ライン取りまでしっかりと考えて乗らないと思うように動いてくれない。だが、自分にとって実はそれがとても大切なことだったりする。乗り味を楽しむのはもちろんだが、波待ちしながらそのビンテージの歴史背景、当時のライディングスタイル、さらには当時のサーフィンカルチャーもイメージすることが出来る。家でビンテージボードを眺めながら好みのアルコールとともに味わうのもいいが、時々、海でビンテージと共に一期一会の波に乗りシンクルするのも乙なものである。





 この日乗ったボードはゴードン・アンド・スミスのホットカール。転換期のボードデザインで、ラウンドの丸いボトムと尖ったナイフのようなレールが特徴の一本。なんといっても凝ったストリンガーが美しい。重さが影響してボードの走り出しがワン・テンポ遅れる感じで、そこから眠りから覚めたように一気にドーンと走り出す。重さ活かしたターンは、よりコアを使って重心を低く保つのが鍵。
 冬の寒さが身に染みる雨降りの日。波は小さく短い時間ではあったが、このボードのおかげでとても心地良いひとときになった。

 

3/01/2021

Pics of McCallum 5'9" Twin Egg

McCallum
Twin Keel Egg
5'9" * 21&3/4" * 2&1/2"
Wetsand & gloss, black base sprash abstract both side,
leash cup, future twin plug. (fin set not included)









 マッカラムのツインキールエッグです。スタビー系のエッグデザインとサンディエゴの伝統デザインでもあるツインキールをブレンドした一本。レール寄りのコンベックスとセンターのシングルコンケーブが、滑らかなターンで気持ち良いマッカラムのドライブ&フローを楽しませてくれそう。こちらはスーパーウルフことアレックスのスプラッシュ・アブストラクトが素晴らしい一本ですね。フィンセットの付属はありません)
販売価格188700円+消費税
商談予約1)TY様

 

First Batch of Josh Oldenburg in 2021***


 フイールド・デザインとブランドロゴに入るようにジョシュ・オルデンバーグの削り出すサーフボードは、綺麗な流線型をした美しいサーフボードばかりです。専業シェイパーとしてビジネスライクになりすぎるよりも、カスタマーの好みに合わせたシェイプを丁寧にシェイプすることにフォーカスしており、結果日本に届くボードもどれも少しずつアジャストしてハンドクラフトを本人自ら楽しんで作った素敵なものばかりです。そして彼のもう一つの魅力は、膨大なテンプレートコレクションとサーフィン同様にサーフボードが大好きなことから、ボードデザインに対するアレンジ力があります。エッグにショートボードのエッセンスを取り入れたり、フライのデザインにブリューワーのレールを取り入れたりと、一本一本に見た目以上に絶妙なアレンジが施されております。
 以前来日した際、グレさんを頼り青森を訪れたこともあり、東京以上に東北方面で大人気となっているオルデンバーグ。弊店のユーザー様からもじわじわとワインが熟成していくかのようにじっくりと時間をかけ、乗りやすいフイールド・デザインのサーフボードに高い評価をいただいております。


 今回届いた2021年初めのロットは、9’5”のスクエアーテールと9’4”のわずかにダイヤモンドの形をしたテールのGre'モデル。レール自体はボードボリュームに合わせピンチすぎないボキシーサでシェイプされている印象です。おそらく弊店での販売ではなく、青森のグレさんのお取り扱いとなるかと思います。

 
Oldenburg
Fluid Design
Gre' Model Square-tail
9'5 * 23&1/4" * 3&1/16"
Wetsand & gloss, cedar stringer, deck & fin patch, volan, 
kelp brown tint top & bottom, black resin pinline, leash hole, single box.
(center fin not included) 




Oldenburg
Fluid Design
Gre' Model Diamond-tail
9'4 * 23&3/8" * 3&1/4"
Wetsand & gloss, deck & fin patch, volan, 
kelp brown tint top & bottom, black resin pinline, leash hole, single box.
(center fin not included) 





現在販売中のボードですが
ディメンションです

9'6" * 23&7/8" * 3"


よろしくお願い致します。



2/28/2021

First batch of McCallum 2021***

 コロナウィルスの影響からカリフォルニアでは未曾有うの忙しさになっております。ブランクスメーカー、シェパーからグラッシングカンパニー、さらにはフィンやボードバッグなどのアクセサリーもメーカー在庫が確保できない状態が続いている様です。弊店では今まで毎月最低一回はサンディエゴからのサーフボードを引き取りに成田空港に足を運んでいましたが、ペースは遅くなるばかり。そんな中、少しだけですが、ついに本日マッカラムが入荷しました。



去年の7月枠でのNY様のオーダーボード。
大変お待たせいたしました。。。汗

こちらは千葉のボンズさんの一本です。

アブストラクトの綺麗なパープルスタッフと


PDXは
オッシュマンズ原宿店にて


こちらは唯一弊店で確保できたストックボードです。

今後もカスタムオーダーやショップ様分がたくさんありますので、
ストックの入荷は期待できそうもありません。。。涙


ご案内



 

Mid Length Simmons***



 ミニシモンズを探しにサンディエゴへ。15年ほど前にハイドロダイナミカによるシモンズ復刻プロジェクトの噂を聞き、早速ミニシモンズというものを求めてカリフォルニアをさまよってみた。サンディエゴで様々なショップへ足を運んでみるも結局見つからず終い。諦めかけていた帰国2日前にとあるサーフショップで、テーブルの下でブランケットに包まれ隠れていたミニシモンズと遂に出会うことが出来た。ただし、ディスプレイ用で販売できないと言われてしまう。これを探しに日本から来て1週間探し回っていたことを熱弁すると、明日オーナーが来るからもう一度来て直接交渉してみたらと提案してくれた。翌日、そこまで探しているならとオーナー自ら目の前でシェイパーに電話をして金額を確認し、ついに自分のものになった。その漆黒のボードに書かれていたシェイパーのサインは、ジェフ・マッカラム。これが僕らの運命的な出会いのきっかけとなった。
 その後、ハイドロダイナミカのミニシモンズについて、まだ正規代理店がなかったこともあり、割と早いロットから2本輸入し販売。届いた際はEPS製とは知らず、あまりの軽さに空箱を送りつけられ騙されたのかと冷や汗を書いたのが懐かしい。つまり、今ではもはや定番デザインとなっているミニシモンズを、日本で最初に販売したのは弊店だったのかもしれない。





 これは綺麗な流線型デザインのサーフボードを独自のアレンジで作り出すジョシュ・オルデンバーグの一本。この日は小さいながら綺麗に長く走れる波を一人堪能。残念ながら後半は吹き出したオンショアでダラダラの波になってしまった。だが、そんな時でも結構楽しめてしまうのがミッドレングス・シモンズの面白いところである。
 現在までマッカラム、ミツベン他様々なシェイパーのこの手のデザインに乗ってきた。長さも5フィート台、6フィート台は後半メインに、さらには10’00”と立ったまま波待ちできるほどのビッグサイズまで。ショートレンジはもはや定番で何種類かのシェイプで乗り味の違いを楽しんでいる。また今日のオルデンバーグのようにミッドレンジは、リーフブレイクはもちろん、ビーチのショアブレイクやオンショアなど様々なコンディションで乗っているが、見た目の印象とは違い、思いのほか万能で、スタイルがとても出しやすい一本ではないかと思う。本当に頼れるミッドレングスで、クイーバーに常に入れておきたい一本だ。