連休をいただきました22日(月)&23日(火)は、大荒れの予報の中ですが八ヶ岳の赤岳行ってまいりました。知人に急用ができてしまったため、急遽ツアーで赤岳の主稜バリエーションに。今回のガイドさんは20年以上6000m以上の高所登山を続けている国際ガイドの平岡氏。通常は車で3km登った美濃戸からスタートするのですが、明日の積雪で車が通行できなくなる可能性が高いため美濃戸口から先は通行止め。美濃戸口から積雪の下が青氷の道を登りだします。新雪が積もりだした道を黙々と登り3時間もかからず今日の宿、赤岳鉱泉に到着。今日の宿泊は自分たち3名含め合計4名。こんな天気なので当然ですね。。。
二日目。思ったよりも積雪が多くないため、予定通り7時過ぎにスタート。小屋前から膝くらいのラッセルですが、アイゼンは主稜取り付きのトラバースまでなしで進むことに。パウダースノーなので重くはないですが、積雪の下が完全なアイスバーンのため、急登箇所で新雪が崩れてしまうとツボ足では氷に足場が作れず何箇所か苦戦しました。ただし、不明な点や不安な点を訪ねると的確にアドバイスをくださるので、コツを掴んでからはだいぶ安定して進むことができ収穫が大きかったです。
主稜取り付き部へのトラバース・セクションでアイゼン&ピッケルと準備した際の一枚。
顔はバラクラバにヘルメット、そしてサングラス(最悪の場合ゴーグルも準備あり)。
体は汗を肌に感じさせないメッシュのアンダーとウールのインナー、ベースレイヤーにR2フリース、ゴアテックスのハードシェル。そしてバリエーションに入る前にナノエアー・フーディーを防寒用に上にはおりました。が。。。メンバーのもう一人I氏が今朝から体調が悪そうでペースもかなり遅く、辛そうでこれ以上は無理かもしれない感じ。。。また、新たな低気圧の影響で再び酷い吹雪になっている状況もあるため、「状況が悪い中、全てがベストでないなら撤退しましょう。」ということに。残念ではありますが、途中動けなくなってしまっては大変なので、今日はここまで。ただしまだ下山があるので、気を引き締めて。
文三郎尾根と左に赤岳山頂方面
主稜へのトラバースコース
登ってきた道
協議中のI氏とガイド
阿弥陀岳との分岐まで下りて自分たちの足跡を振り返る
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予定より大幅に早く戻った小屋で早めの昼食をいただきながら、せっかくなのでアイスクライミングの講習をリクエスト。吹雪の中ですが初心者に大切な基本の3ポイントをアドバイスいただき、マンツーマンでご指導いただきました。吹雪は強まるばかりなので、1時間少々でレッスンは切上げ、荷物をまとめて下山開始。少し前に歩いた人の足跡も全て埋まってしまうほどの雪の中、黙々と下山しましたが、途中何箇所か薄い新雪の下のスケートリンク(?!)に一部苦戦。全体を通して下りの歩き方についても、登りでのワンポイントアドバイスがヒントとなりステップアップ出来た気がします。今回はメインの主稜バリエーション部分はトライできませんでしたが、自然の力の前には人がいかに無力かを感じながら、今回の行程の中でもたくさんの収穫があったこと、また無理を言ってアイスクライミングの講習をしていただいた信頼できるガイドに、またこんな吹雪の山の中で美味しい金目の干物を出してくださる赤岳鉱泉に感謝です。