先日の定休日。自分の海の家周辺はスモールウェイブ必至の予報だったので、奥秩父又は千葉の山へでも行こうと計画しておりました。が、あまりの高温予報に無理せず断念。
週末が我妻の記念すべき誕生日ということもあり、 急遽知人にお願いして金曜夜はウェスティン東京で和食のディナーをいただくことに。そして金曜午後の時間を無駄にしたくなかったので、隅田川沿いのテラスをウォーキングすることにしました。14時自宅発で1時間半ほど、行けるところまで進もうと軸と重心を意識し、トレッドクライマーに乗っているつもりでリズム良くウォーキング。
駒形橋からまずは厩橋、蔵前橋を過ぎ両国橋へと進みます。
駒形橋の名称は、浅草寺に属する駒形堂、そして駒形の渡しから来ているようですね。蔵前といえば江戸幕府の御米蔵があった場所。そして厩橋の厩とは、米蔵の米の移動に使った馬小屋があった場所のことですね。両国橋は読んで字の如く、二つの国、下総国と武蔵国をつなぐ橋のこと。橋の名前ひとつとっても歴史が感じられるのが面白いなどと感じつつ、水分を補給しながら前進前進。
支流、竪川を交わすべく一旦本流から離れ首都高小松川線下に架かる一之橋を渡ると、再び隅田川沿いへ戻ります。そして川の上で交差する首都高両国ジャンクションを横目に進み、次が新大橋。黙々と進むと正面に清洲橋の勇姿が徐々に大きくなってきます。
竪川は人口の運河で江戸城から東西に縦(竪)に流れているのが由来。この川は当時、物資輸送はもちろん成田山、鹿島、香取神宮への参拝のための移動にも大活躍。この川にかかる橋が当時、順番に一之橋、二之橋、と呼ばれ同様に三ツ目橋、四ツ目橋と呼ばれており、この小さな川にかかる橋の名前が、今では当たり前となっている三ツ目通りや四つ目通りいう梅衣装の由来だったりするのが面白いですね。今では首都高の下でひっそりと流れる運河ですが、その功績は記憶に残してあげたいと思います。
新大橋は今となっては隅田川大橋の次に建てられたとても新しい橋に思えてしまいますね。ですが、実は江戸にかけられた3番目の橋なんです。1693年(元禄6年)千住大橋、両国橋に続き架けられた橋で、当時両国橋が「おおはし」と呼ばれていたことからこの名前になったそうです。現在の橋は1977年完成のモダンなものですね。
清洲橋は世界で最も美しいといわれたドイツの吊り橋をモデルにした美しい橋なんですね。松尾芭蕉ゆかりの地としてほとりには芭蕉記念館もあります。
再び支流、小名木川を交わすべく回り込み萬年橋を渡って本流に戻ると、次は首都高9号深川線と一般道の橋が重なる隅田川大橋を通過。
小名木川も侮れません。こちらも竪川同様江戸時代の運河で、家康に任命され運河を作った小名木さんのお名前が由来。家康が行徳塩田からの塩の輸送のために開削させた方のお名前が由来なんですね。もちろん竪川同様に物資輸送や人の移動にも大活躍だったようです。そしてこの川にかかる萬年橋。葛飾北斎や歌川広重も描いた橋(もちろん現在のものではありません。)で、当時はここから富士山が眺められたんですね。近年は現在のレトロモダンな雰囲気からか、ドラマの撮影でよく使われているそうです。
隅田川大橋は1979年間製の新しい橋で、首都高と一般道の二層式ですが、地下には半蔵門線が通っているので、3層式?!
隅田川大橋を過ぎると、次にかかる永代橋の先に佃島の高層マンション群がはっきりと見えてきます。昔は下町で風情があったのですが、今では面影はわずかに残る程度。永代橋を過ぎると西側と東側で進路は分かれ歩いている東側は晴海運河へ進みます。大横川に新設された橋を通過するとそこは越中島。明治丸記念館の手前にかかる相生橋でちょうど1時間半。
永代橋も江戸にかけられた5番目の橋です。(ちなみに4番目は吾妻橋。)ただこの橋はかけられた20年後に財政の逼迫から橋の維持管理を諦め廃橋としています。ただし民衆の懇願により町方の管理のもと通行量をとり維持をしてましたが、1807年深川富岡八幡宮での12年ぶりの大祭の際、大勢の民衆が橋に押し寄せ崩落。死者、行方不明者は1400人に及んだそうです。永代橋にこんな歴史があったなんて、知らない人も多いのでは。大横川は江戸時代に埋立地に造られた運河。相生橋はかつて大小二つの橋だったため相生の松(雄雌対の二つの松が寄り添いあって一つになっている)が名前の由来のようです。ただ川沿いを歩こだけでもいろいろな歴史を感じられたりして、興味深いことばかりです。
そしてここからは折り返しになります。東岸を選び、日差しを浴びながらも強い南風が暑さを感じさせずに歩かせてくれましたが、帰路は追い風のため一気に汗が噴き出します。もちろんたっぷり持った水分補補給しつつ、来た道を戻ります。
そして2時間45分。距離14、5kmのリバーサイド・ウォーキングはコンプリート。熱いシャワーで汗を流し飲んだビールの味は最高でした。