当初の予定では、初日上高地から水俣乗越を超え北鎌沢出会いでビバーク。2日目は北鎌沢右股を上り詰め、独標からいくつもの小ピークを超えて北鎌尾根からの槍ヶ岳登頂。3日目はヒュッテ大槍から上高地へ下山。というものでした。
初日、第一のトラブルはBMWガイドのテント装備の不備。結果出発が1時間遅れ、そして初日はヒュッテ大槍に宿泊し、2日目は3、4時間ほどプラスしての12〜14時間行動の北鎌尾根となりました。6:10上高地を出発。明神、徳沢、横尾と軽い休憩を取りつつ進み、10時30分過ぎに槍沢に到着。ここで食事休憩。その後ハバ平キャンプ場を過ぎたあたりから、自分のペースがいつもよりわずかながら落ちて来た感じです。その後も徐々にペースが落ちていくのですが、グリーンバンド付近からヒュッテ大槍への最後の登りで一気にペースが落ち最後の30分ほどは大失速。。。涙 身体自体は通常の疲労程度ですが、コロナ後遺症の痰が絡んだり軽く咳き込んだりが増え、空気がフィルターを通して100%入ってこない感覚で、酸素が足りずペースが上げられない感じでしょうか。息上がらない様に進んだ結果、ペースが一気に落ちてしまった感じです。
ヒュッテ大槍で受付を済ませ、テン泊用の夕食の鍋を食べつつ悩んだ結果、自分は北鎌尾根で大失速の可能性が大きい感じで、2日目の予定はキャンセルすることに。BMWガイドと山友SMさんの二人で北鎌尾根に行ってもらいました。
2日目朝の槍ヶ岳の朝焼け
2日目朝の日の出
悔しさはありますが、コロナ感染後の後遺症が思いの外影響してしまっているためで、これが今の自分のコンディション。北鎌尾根は入り込んだらコンプリートしないといけない、エスケープすることができないバリエーションの道なので、初日の様に失速した場合、ただでさえ12〜15時間かかるところなので、途中でまさにビバークが必要になってしまうでしょう。
翌朝、二人は3時にを出発。自分は小屋の前から日の出を見て、朝日に焼ける槍ヶ岳をのんびり眺めていました。
その後一般登山道で40分ほどかけて槍の麓まで行き、槍ヶ岳山荘前にザックをデポさせていただき、山頂へ。一旦槍ヶ岳山荘までのどり、1時間ほど日向ぼっこをしつつ読書タイム。その後もう一度山頂に登り、お昼前にのんびりヒュッテ大槍へ戻りました。
せっかくの機会なので、通常の槍ヶ岳への登りをご案内してみたいと思います。
槍ヶ岳山荘から眺める槍ヶ岳。
たくさんの登山者が登ったり降りたりしていますね。
渋滞をあけるため、しばらく様子を見て人が少ないタイミングで登ります。
クライミングをしている人にとっては、簡単な登りですが、
ハイキングの方には結構勇気がいる登りですね。
杭などもたくさんあって、登りやすくなっています。
登りはもちろん、下も鎖を使わず進めば、クライミング要素も増え、
3点支持で楽しみながらアップ&ダウンできますね。
最後の2段の梯子。左が登り専用。右が下り専用です。
誰もいない山頂。
昨晩小屋で少しお話しした方がガイドさんと古槍をクライミング中。
意外とこのアングルの写真はないだろうと撮影し送らせていただきました。。
山頂から眺める天上沢。
本来は下にある沢を進み北鎌沢出合いから北鎌沢を登ります。
北鎌尾根。
一番高いのが独標。そして槍ヶ岳へ続く北鎌尾根。
来年こそここを上り詰めます。
初日、行動時間(休憩時間全て含む)8時間6分。登り1537m。下り194m。
2日目、行動時間(同上)4時間20分。登り693m。下り699m。
最終日、行動時間(同上)8時間56分。登り149m。下り1553m。
まあ今のコンディションでこの運動量は、上出来ということで。。。
ヒュッテ大槍では井村さんはもちろんスタッフの最高のおもてなし、そして素敵なご夫婦といろいろお話しでき、槍ではBTMの知人ガイドの方とお話しできたりと、eブックで絵の読書はもちろん、槍ヶ岳の麓でゆったりとした贅沢な時間を楽しむという、今までないないひとときを味わうことができました。一期一会に感謝です。
膝の使い方、膝を庇うための下り方など、だいぶ良い点もあったので、10月初旬の山友との槍から大キレットの山行で、どれだけ身体がコロナ後遺症から回復しているか、試して来たいと思います。今回は一般登山道で、途中に山小屋も多いので、いざという時も安心ですし、身体を理解した上でのペース配分も考えている分、メンタル的には楽だと思われます。あとは雨でないことを祈るのみです。
Keep Surfing & Keep Climbing!!!