7/30/2010

*California Trip '10 June*** 3rd day-1

 6月14日(月)。
 少しゆっくりとした朝を向かえ、いつものようにマグを片手にゾーイとみんなで波をチェックしてきたところだ。コンディションは昨日同様だが、オフショアの風がフェイスを綺麗に整えてくれている。   
  
 昨日ショップ用に確保した5’2”ミニフィッシュは、そのアウトラインやテール形状から乗らなくてもその性能の良さは一目瞭然だろう。まだ完成したばかりのこのボードはマニもまだテストライドしていないらしく、しきりにワックスを塗って乗ってみようと催促しながらワックスを目の前にチラつかせている。。。笑
 まだレアなモデルだけにこのまま日本に持ち帰りどなたかお客様に乗っていただくべきだと、今もまだこれ見よがしにワックスをチラつかせている昌樹の手を笑いながら「ピシャリ!」と叩いてやった。
  
  
 マニはマカバ、昌樹はトライプレーン・ハル、そして自分はアークテール・クワッドと今一番乗りたいボードをセレクトし、いくつかのピークで昨日以上に満足の行くサーフィンを約3時間たっぷりと満喫した。熱いシャワーでリフレッシュした今、スーツケースに荷物を詰め込んでいるところだ。準備を整え2人分のスーツケース、ウェットなどをミニバンに詰め込み終わると、マニの家に感謝の気持ちでお別れをしよう。マニのバンの後ろについて彼のシェイプルームのあるムーンライト・グラッシングに向けて出発しよう。
  
 マニの住む海沿いのルーケディアから車で15分ほど内陸に向けて走り到着したムーンライトグラッシング。エアーブラシでのラインワークなどを乾燥させるためにタイミングよくファクトリーの裏口に居たピーターと再会の挨拶を交わし、サリーのいるオフィスへ向かおう。
  
サリーともいつものお礼と再会の挨拶を交わしパッキングについて簡単な打ち合わせを済ませると、マニと共に完成間近なボードの進行状況をチェック。
  
すでに完成しパッキングされているST様分の6’8”トライプレーンハル、ポリッシュを待つだけの5’11”と6’3”のトライプレーン・ハルは、ミニ・フィッシュと共に間もなく発送可能だろう。グラスオンされる特別なフィンをまっている5’8”ダーク・クラウドはラックでもひときわその存在感を出している。そしてレッド・ティントが綺麗な6’8”トライプレーン・ハルはマニが何か特別な細工をしたらしくが遅れてグロス待ち状態だ。
 昨日済ませてある今回の発注分4本は、前回の大幅な遅れに対するお詫びの気持ちも含め特別すぐにシェイプしてくれるというので、マニのシェイプルームでその段取りの確認を済ませた。シェイプルームというものは壁の色や照明の位地などもあるのだろうが、いつ入ってもどこか神聖な雰囲気に包まれている。。。
  
 そういえば先ほどから昌樹が見当たらない。シェイプの準備にかかりだしたマニと別れ広いファクトリー内を探すと、最初のうちは横にいて辺りをキョロキョロと珍しそうに見回していたのだが、自分達と一緒であればある程度自由に見て回っても問題ないと気がつくとまるで子供のようにファクトリーの済みから隅まで見て回っていたようだ。たくさんの写真を撮り満足そうな顔をしている昌樹はまるで森を探検してきた少年のようだった。。。
  
 今回のトリップでもすっかりとお世話になったマニに心からのお礼の気持ちを使えムーンライトグラッシングをあとにしよう。マニはジェフによろしく伝えて欲しいと言っている。そして昌樹は男らしい満足げな笑顔で「Thank you verymuch, Mani-san.」といいながらマニと固い握手を交わした。
  
 パーキング・ロットから走り出す際、少し離れた木陰に置かれたマニのバンにふと目を向けると、少し開いた運転席の窓からじっとこちらを見ているゾーイの眼差しが、少し寂しげでとても愛らしかった。。。