ミニシモンズを探しにサンディエゴへ。15年ほど前にハイドロダイナミカによるシモンズ復刻プロジェクトの噂を聞き、早速ミニシモンズというものを求めてカリフォルニアをさまよってみた。サンディエゴで様々なショップへ足を運んでみるも結局見つからず終い。諦めかけていた帰国2日前にとあるサーフショップで、テーブルの下でブランケットに包まれ隠れていたミニシモンズと遂に出会うことが出来た。ただし、ディスプレイ用で販売できないと言われてしまう。これを探しに日本から来て1週間探し回っていたことを熱弁すると、明日オーナーが来るからもう一度来て直接交渉してみたらと提案してくれた。翌日、そこまで探しているならとオーナー自ら目の前でシェイパーに電話をして金額を確認し、ついに自分のものになった。その漆黒のボードに書かれていたシェイパーのサインは、ジェフ・マッカラム。これが僕らの運命的な出会いのきっかけとなった。
その後、ハイドロダイナミカのミニシモンズについて、まだ正規代理店がなかったこともあり、割と早いロットから2本輸入し販売。届いた際はEPS製とは知らず、あまりの軽さに空箱を送りつけられ騙されたのかと冷や汗を書いたのが懐かしい。つまり、今ではもはや定番デザインとなっているミニシモンズを、日本で最初に販売したのは弊店だったのかもしれない。
これは綺麗な流線型デザインのサーフボードを独自のアレンジで作り出すジョシュ・オルデンバーグの一本。この日は小さいながら綺麗に長く走れる波を一人堪能。残念ながら後半は吹き出したオンショアでダラダラの波になってしまった。だが、そんな時でも結構楽しめてしまうのがミッドレングス・シモンズの面白いところである。
現在までマッカラム、ミツベン他様々なシェイパーのこの手のデザインに乗ってきた。長さも5フィート台、6フィート台は後半メインに、さらには10’00”と立ったまま波待ちできるほどのビッグサイズまで。ショートレンジはもはや定番で何種類かのシェイプで乗り味の違いを楽しんでいる。また今日のオルデンバーグのようにミッドレンジは、リーフブレイクはもちろん、ビーチのショアブレイクやオンショアなど様々なコンディションで乗っているが、見た目の印象とは違い、思いのほか万能で、スタイルがとても出しやすい一本ではないかと思う。本当に頼れるミッドレングスで、クイーバーに常に入れておきたい一本だ。