11/01/2023

2023/October/22&23 Kaikomagatake Kuroto Mountain ridge route***

 なかなか時間を割くことができず、少し前のお話になってしまいますが、11月の山行日記を書いてみました。
 今年夏の北アルプスでは、思うような登山が出来ておらず心残りがあったので、最後のチャンスにもう一度だけトライする計画を立てておりました。しかしながら、あいにく強い気圧の谷が北アルプスを通過したため、過去にないほどの雪に見舞われ、稜線上はこのまま雪山になっていく気配のため、無理をせず警戒を変更。
 結果、二日間の日程で南アルプスの甲斐駒ケ岳を黒戸尾根から登ってきました。


 黒戸尾根は、日本三大急登の一つで、登山口と山頂の標高差は、2200m、実質の獲得標高差は、自分のGPSで3000mですが、おそらく2500m程度のようです。最近はトレランで入る方も多いようですが、自分は膝も悪く平地ですら走るのが厳しいこともあり、しっかりと山を味わうべく山小屋に一泊しての登山です。今回で5回目のになりますが、何度登っても厳しくて、そして充実感の味わえる道ですね。そして何度同じ道を歩いても、季節、天気、そして体調により見え方はいつも違います。今回はどんな山行になるのか。それで行って参ります。


 11月22日、まだ暗いうちに準備を進め自宅を出発。始発のあずさで小淵沢へ向かい、駅からは予約していたマウンテン・タクシーで尾白川渓谷にある登山口へ。一人でもシェアライドの低価格で登山口まで向かえる便利なタクシーです。この日は自分を含め4名の登山者が乗車しました。
 
 9:20。到着した登山口(770m)で準備を済ませると9:27登山届を済ませ、神社で安全登山を祈願して吊り橋を渡ります。ここからは十二曲がりを黙々と登りこみ、しばらくトラバースでリフレッシュしながら、再び登りこむこと、都合1時間30分少々で「笹の平」分岐にたどり着きます。到着手前でははるか先ですが山頂や黒戸山が見えるのがなんだか嬉しかったりますね。 
 ここでおにぎりを一個と簡単な行動食で朝食を取りましょう。それほど気温は高くありませんが、やはり汗を結構かいてます。


 11:20。笹野平を出発。ここからしばらくは笹と針葉樹の中の緩やかな道です。そして小さな石碑を過ぎると再び八丁坂からの急登です。だいぶ荒れた登山道でしたが、皆様の努力で整備がされつつあるので、歩きやすくて非常にありがたいですね。「感謝!」

 登り込んでまたまた汗をかいた後、苔むした原生林の道を進むと「刃渡り」と呼ばれる鎖場にたどり着きます。鎖がなければ冬季などは特に注意が必要だと思いますが、このコンディションでは、特別問題ない感じですね。

 刃渡りに続くやせおねを過ぎると階段と鎖が続き始めます。鎖は極力使わず、クライミングしつつ丁寧に登っていけば、12:58「刀利天狗」(2010m)のお社に到着。ここでも休める場所があるので、お参り後、腰掛けさせていただき、2個目のおにぎりなどでエネルギー補給。
 8月後半にコロナに感染した後、後遺症で9月の槍ヶ岳で失速したこともあり、今回は大丈夫がだいぶ不安はありましたが、現在のところ、特に問題なく、前回の5月の黒戸尾根より少し早いペースで来ている感じですね。
 13:09。10分ほど休んで再出発。次に目指す「五合目小屋跡」は黒戸山の向こう側ですが、この山の山頂は踏まず、右側を巻いて進み、最後の100mほど降ると到着します。「せっかくこれだけ登ったのに、結構下るんだ〜。」ってよく思うようですが、さすがに5回目なので、慣れました。


 13:09。「五合目小屋跡」に到着。ここで休む回数が少ない先行者二人に追いつきます。もうひと方の女性はかなりの猛者のようで、全く姿が見えません。最初の休憩でちょっとお話しした際「若い頃は重いテント装備を担いでももっと早かったんだけど。。。」などとおっしゃってました。
 ここからあと軽くふた山越えれば今日の宿「七丈小屋」なので、ここで10分ほど体を休め最後の登りに備え栄養補給。
 

 13:56。結局3人がほぼ同時のスタートで、小屋を目指す感じでした。ここからは割と岩登りで鎖や梯子もあるため、自分的にはテンションアップ。扇岩には修験道の山を感じさせてくれる雰囲気満点で、心も清らかになります。先行していた若者は岩場が得意でないようで道を譲られ、一歩前進です。

 一山超えて橋を渡ると後一山です。最後はテント泊女子と世間話をさせていただきながら、しんどいところを楽しく進むことができました。「お付き合いいただきありがとうございます。」

 息が上らないよう呼吸を整えながら最後の登りこみ。そして左からトラバースの鎖場を越えると突然目の前に現れる「七丈小屋」82380m)に到着しました。
 登山口から登ること1610m。14:37到着なので、休憩を含め5時間10分。コースタイムは6時間40分。休憩時間が合計40分でしたので、純粋に行動していた時間は4時間30分になりますから、自分にしては上出来な感じですね。山頂までの7割とはいえ結構な登りでペースを落とさないように進んだこともあり、筋肉の疲労はありますが、肺や呼吸どうやらコロナの影響もなさそうですので、明日が楽しみになってきました。



 この日の小屋のゲストは合計8名。とりあえず遅れて当yc悪した男子とビールで乾杯をし、そのほかのソロの皆さんとお話ししつつのんびり夕食を待ちながら飲みます。17時からの夕食のカレーとエビフライを美味しくいただき、ビールと酎ハイの缶をそれぞれ数本飲んだところで19:30分寝床へ潜り込みました。
 




 23日朝。3:30。周りの皆さんで起きて準備をする方が多く、耳栓で気にならないにしても目が覚めてしまったので、自分も予定を早め準備を進めることに。


  暗いうちのスタートはどうやら自分が最後。焦ることはないので準備をしかりと済ませ、余分な荷物は小屋にデポさっせていただき、4:31、ヘッドライトを頼りすすみしょう。 5:23。八合目の「御来迎場」に到着。本当はここで日の出を見るつもりで来たのですが、出発してすぐガスの中に。しかもかなりウェットな霧なので、ここで明るくなるのを待ちつつ、上着をハードシェルにしておきました。これが意外と正解でしたね。

 続きは後日に!