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8/30/2020

August '20 Mountain Climbing Day-1 *Climbing at Tengu’s backyard***


良いホールドが見つからず苦戦する自分を応援する(?!)カモシカ


 先日、8月26日&27日は連休を頂き、八ヶ岳へ行って参りました。(本来は3日間で北アルプスの予定でしたが、コンディションお関係で変更に)実は先月も北アルプスへ向かいましたが、天候により涸沢ピストンで終わってしまったので、今度こそという思いで一杯です。普段からのコロナ対策や体調管理はもちろん、1週間前からの検温など準備を万全にした上で、25日夜ショップ閉店後、最終のあずさで出発。



 26日朝、同じホテルに前泊した山友SMさんとフロントで待ち合わせ、6時過ぎにマイバディー山岳ガイドAYさんにピックアップしてもらい、登山口へ。今日のコースは唐沢鉱泉(登山口)から西尾根を歩いて西天狗岳、そして東天狗岳へ登った後、メインイベントは天狗の裏庭を呼ばれる岩場でクライミング。その後は岩場から少し下ったところにある黒百合ヒュッテに宿泊します。

 7時過ぎに行動開始。苔むした樹林帯をのんびり歩き尾根に出てからも黙々と進みます。

展望の良いところから八ヶ岳の主峰赤岳や南アルプスを眺めながら休憩を取りつつ進み、最後にちょっとだけ楽しい岩場を登り山頂へ。

唐沢鉱泉から2時間50分ほどで西天狗岳に到着。その後東のピークも踏んでから、今日のメインとなる天狗の岩場へ。


左中央から下の岩場がゲレンデ。そして中央やや右にある建物が黒百合ヒュッテ。


こちらに見えるのは明日登る稲子岳南壁。




 食事休憩後、クライミング 装備を整えコース選び。難易度が極端に高くはないものの自分たちには手応え十分のコースが選びたい放題。AYさんのリード後、場所やスートを変えて、何本も何本も黙々と登ります。

流石のAYさん
リードでも躊躇することなく難しそうなところもサクッと進んじゃう。
(画像はリードではありません)

山友SMさんが登り


今度は自分の番


浮き石など脆いホールドもあるので、

確認してから三点支持で丁寧に。

楽しくて疲れも忘れて黙々と


登ること4時間。


流石に燃料切れなので、宿に入ってビールタイム!


 16:10頃黒百合ヒュッテに到着。宿の前で検温をし、マスクを着用。そして、アルコールでしっかり消毒後、チェックイン。個室に入ると早速、汗で濡れた衣類を掛けて、身体をアルコールのウェットティッシュを何枚も使い、頭のテッペンから足先まで綺麗に拭いてから、小屋着に着替えると、あとは空腹を満たすのみ。
 まずはビールで乾杯。そして腕自慢のAYさんの作るうどんの具をつまみに八海山。新鮮な野菜とキノコに鯖缶の旨みが合わさり具もうどんも旨い旨い。鱈腹頂き、程よく飲み、バイブアラームをセットすると、疲れを癒すべく布団に潜り込みとあっという間に夢の中へ。











1/27/2020

Akadake at Yatsugatake Mountains *Solo Jan/2020 Part-2***

山頂まで後ひと頑張り

 雪は締まっていていい具合ですが、風がちと強い。。。いつもは楽しい岩と雪のミックスも、今日は風が強く早く山頂にたどり着きたい気分。しかしこの景色を独り占めとは、昨日 雨の中、頑張って行動したご褒美ですね。

分岐の標識にエビの尻尾


行く道

赤岳 2899m
 最後に雪に埋もれた短い梯子を登ると9:48、ついに山頂です。赤岳鉱泉から2時間半ほどでたどり着きました。予報では午前中は曇りだったので、快晴の中の一人きりでの登頂、そして貸切のこの景色に感慨無量です。しばらく景色を楽しみたい所ですが、風が強いので右側の赤嶽神社に安全登山をお祈りし、地蔵尾根の風が交わせるところまで行ってから休むことに。

神社がある赤岳南峰から眺める赤岳頂上山荘(冬季休業)のある北峰


誰もいないので自撮りしてみました


今度は北峰から南峰を振り返る

 風に煽られながらも重心を低くし山頂からの急斜面を下り、赤岳展望荘を通過。現在展望荘が営業してくれているので、いざ風が強まり動けなくなっても安心です。今日の下山ルート地蔵尾根の頭までもう直ぐ。
 

 極寒の中でも、お地蔵様がしっかり見守ってくださっています。

 が、ルートを見るとトレースが全くない。。。スキーならパウダーと喜んじゃうところでしょうが、下山するにはいかがなものか?!2年前の冬この尾根から上がろうとした際、同じような状況で撤退し、文三郎尾根から登り直したことがあり悔しかった記憶が。。。そして、夏の北鎌尾根でコース通りに登るのではなく、いかに確実に頂上にたどり着くかが大事ということを学んだので、今日はここを進むべきと判断。いざ出発です。

 上部は所々鎖や、支柱の鉄杭が出ているので、上手くルートをつなぎ合わせながら進みますが、途中吹き溜まりや急な部分では深みでは腰以上、ただしほとんどモモの付け根で止まってくれるラッセル。ツボの底に足場を丁寧に踏み固めて作り一歩づつ進むも、先がどこにつづくか見つからず行ったり来たり横に斜めに移動し、確実なルートを見つけるまでじっくり考えます。下部まで大きく切れ落ちているわけではないので、危険ではないと判断するも、斜面によっては雪崩も考慮にトレースの入れ方には最新の注意をしてみました。(本気で考えている時は写真のことなど考える余地なしなのでシリアスな斜面の写真は無しです)とにかく行者小屋は見えているし、樹林帯の下部もはっきりしているので焦らずゆっくり前進あるのみ。

こうした先が見えるところは気は抜けませんが、気持ちはとても楽ですね。

 樹林帯が近づくと、雪の下に微かにトレースも出て来たので、後はただ下るのみ。熟練者の方にはこれ位は大したことではないでしょうが、自分には良い経験でした。
 そして11:00、無事行者小屋に到着。気がつけば登り出しから水分補給していませんでした。ここで装備を解いて、栄養補給とたっぷりのお湯を呑みましょう。25分の休憩後、11:44、赤岳鉱泉。ここでコーラのご褒美。美味い!デポしていた余分な荷物を詰め込み12:22出発し、沢沿いと林道を下ります。

 沢沿い中盤から林道は昨日溶けた部分が凍ってスケートリンクのよう。アイゼンをつけるほどではないので、うまくよけながらテンポ良く進みます。13:32、赤岳山荘に到着。お茶と野沢菜をご馳走になり、野沢菜を2袋買わせて頂き、25分の休憩後、さあもうひと頑張り。

 今はシャーベット上ですが夜にはこの林道もアイスバーンに。ランクルでもチェーンが必要です。14:40、登山口の美濃戸口に到着しました。帰りはJ&Nでお風呂に入らせて頂き、ご褒美のビールとカレーをいただいてから、帰路につきました。


 自分にとって、山は海とはまた違った魅力があります。あまりにも便利すぎる現代の中で、あえて不便な環境を得られる特別なところ。自分の足だけを頼り登り確実に下山する事が絶対であり、あって当たり前となっているスマホを断つ事が出来き、そして特別な場所にあり、理由あって制限の多い山小屋だからこそ、そこに小屋があるありがたさを実感。(テントが理想かもしれませんが、前十靭帯が切れかかっている自分には、重いテント泊装備はできません)こうして山に入るとじっくり自分を見つめ直す時間が持て、メンタル・トレーニングにもなり、また体幹、臀部や脚部の良い反復トレーニングができるため、結果、普段の生活、ただ歩くという行為からサーフィン時までプラスになることばかりです。

 以前にも書かせて頂きましたが、千日回峰行の慈眼寺住職のお言葉が全て。「歩くことで自分の限界を知り、歩くことで自らを成長させて来ました。」さらに「限界を感じ、死に直面することで自分がちっぽけな存在であることを自覚。至らなさを感じ反省することで謙虚な心が芽生え、大きくなれる。謙虚さは日々出会う人々に対する敬意と感謝する心をくれます。そして互いを敬いながら楽しい時間を共有した時、人は幸せになれるのです。」少しでもこの言葉の重さを実感できるよう、回峰行とは比べ様もない自分の些細な山行ですが、少しずつでも成長して行ければと思います。

Keep Surfing! & Keep Climbing!


1/25/2020

Akadake at Yatsugatake Mountains *Solo Jan/2020 Part-1***

 毎年恒例の雪山第一弾ソロでの赤岳登山ですが、今季は雪不足から12月の山行は断念。この23日&24日に連休をいただき、やっと雪山に登ることができました。初日の雨。翌朝の快晴。山頂の強風。そして下山時の。。。とギュッと詰まった2日間の山行日記、よかったらお付き合いください。
地蔵尾根の頭付近から赤岳天望荘と赤岳



 当初の予定では初日に阿弥陀岳から赤岳、また赤岳に登り山頂から少し下った所にある赤岳天望壮にお世話になるつもりでしたが、生憎気温が高く気絶はずれの雨予報なので、初日は美濃戸口から赤岳鉱泉(山小屋)までに。結果ランクルで夜、東京を出発する必要がなくなり、早朝の特急を利用し、車内での時間を利用しのんびりと本を読みふけることに。
 自宅最寄りのバス停から錦糸町まで都バスで向かい、一日1往復だけしている千葉発着のあずさに錦糸町から乗る事で、混雑する新宿駅をスルー。6時過ぎに自宅を出発し、茅野駅に10時少し前に到着。そしてタクシーで美濃戸口へ。天候は雨。通常この季節なら雪のはずなのですが、気温が高過ぎます。。。美濃戸口の八ヶ岳山荘でコーヒーを頂きながら雨装備で準備を進め、10:42出発。
 
 まずは、林道を赤岳山荘まで黙々と登ります。想像以上に暖かいため、汗が止まりません。足元のわだちを雪解け水が川のように流れています。まだ一月なのですが。。。

 11:28。赤岳山荘到着。今日は急ぐ旅ではないので、ここで30分の昼食休憩。山菜蕎麦をいただきます。そして小屋のお母さんが作る、美味しい野沢菜を帰りに買わせて頂くように話しておきます。

 南沢と北沢の分岐からは北沢の林道をさらに堰堤広場まで黙々と登り、ここから沢沿の登山道に。

 沢の左側、右側を行ったり来たりしながら、今日の宿赤岳鉱泉までトレッキング。去年の台風でかかる橋がいくつも流されてしまいましたが、山小屋の皆さんの努力でこうして安心して進むことができます。「ありがとうございます。」

赤岳、そして鉱泉という名前が示すとおり、沢は濃い赤に染まっています。

もうひと頑張り
 今日は1509mから2229mまで高度差720mの登りで、距離は6キロ少々ですが、汗とここまで続く小雨の中、楽しくてウキウキになる時もあったり、しんどく感じる時もあったり。

 13:43。ついにアイスキャンディーのある赤岳鉱泉に到着です。ここまで3時間。赤岳山荘からはあえて休まず進んできたので、実質2時間半。コースタイム3時間のところ、雨模様の中ゆっくり休まずで進んできたので、良しとしましょう。

 小屋ではまずは濡れたハードシェル他ギアを全て食堂のストーブの前にかけてから、受付。そして小屋着に着替えてインナーまで全てを干します。この日の宿泊は雨ということもあってかガイドさんとプライベートのゲストの組み合わせが4組と自分で合計9名。のんびりできますが、話し相手がいない。。。軽いストレッチをした後は、ラガー、そして缶チューハイをいただきながら読書タイム。伊能忠敬の「四千万歩の男(全5巻)」の後なので、少し軽めの「鬼平犯科帳」1巻と2巻を読み進めます。

 18時、夕食です。ステーキ、カツ煮などお肉のメニューが大人気の赤岳鉱泉ですが、お肉を食べない自分用にお魚メニューにしていただきました。一手間かけたサラダ、身がしっかりしたあじ、そしておでんをおつまみに3杯目のアルコールをいただいていると、なんと、今日は特別に「かに」がサービス。赤岳鉱泉、最高です!山で美味しい蟹がいただけるとは、なんとも感激。思わずもう一杯日本酒を頂き、美味しい食事を堪能。締めのご飯は、醤油をかけた大根おろしで半分、そしておでんの卵を解してまぶしていただきました。
 昨晩、準備などで遅くなり睡眠時間が少なかったため、8時半には夢の中へ。



 思いの外、暑さに悩まされながらも、9時間ほどたっぷりと休み5時半起床。昨夕濃い霧に包まれていたので、心配しながら外へ出てみると満点の星空。あまり霧が濃いようなら途中撤退も考えなければならなかったので、テンションが上がる中、サクサクと準備を進めます。朝食も美味しくいただき、ひととおり装備確認を済ませると小屋の皆さんにお礼を言って、快晴の中、いざ出発。(ちなみに朝6時の時点で気温マイナス5度と、かなり暖かです。)



 気温に合わせ上半身は厚手のウール・ベースレイヤーにパタゴニアのR1フーディーのみ。7時16分。行者小屋で出会った人と軽く情報交換。彼は中岳沢から阿弥陀岳を目指すそう。



 自分はこのまま中岳沢から阿弥陀岳への分岐までこのまま冬靴&ストックで進みます。一人分の壺足跡があるので助かります。先行者に感謝。(この有り難さを後で実感することになるのですが。。。)そして分岐にて足場を作り、ヘルメットを装着、そしてアイゼンとピッケルにチェンジ。ちなみに自分はピッケル にリーシュは付けません。(これは賛否両論ですので、必要と思う方は是非付けてください。)


 いつも辛い樹林帯の急登は難無くクリヤー。そして直登部も時に前爪で、また時にサイドステップでと、斜面に合わせ黙々とステップを刻み、一歩一歩しっかりと足場を確認しながら。上部から2名降りてくるのが見えますね。ここから上は、毎度の強風地帯なので、比較的緩やかな場所を見つけると、インナーブローブを厚手に切り替え、またハードシェルを着てフードまでしっかりかぶります。

 山頂方面の岩が美しいですね。あっちから登りたい気分ですが、ソロでは無理ですね。

 いつもながら一番しんどいところです。喉が少し乾いて来ましたが、風が強いのでまだしばらくポットのお湯は我慢しなければなりません。


 上部稜線の中岳との分岐から、登って来た文三郎尾根と行者小屋を振り返ってみます。赤岳鉱泉から装備変更時に水分と軽いエネルギー補給をした以外、撮影とジャケットをつけた際止まっただけで休むことなく、そして急ぐことなく、丁寧に登って来ました。また行者小屋を過ぎてから出会ったの先ほどの二人だけ。この景色をほぼ一人で貸切です。(結果この先も貸し切りのままですが。)ここからは強い風に立ち向かいながら岩と雪のミックスを山頂まで登り込む上りのクライマックス。さあ山頂まで後ひと頑張り。

つづく