エッグのお話第2弾。
こちらはG&S時代のスキップ・フライ。今ではサンディエゴの伝統的なエッグ・デザインとなっているもののまさにオリジナル。1972年頃にスキップ氏がデザインしたものです。なんでこんな素晴らしいボードが長くストックだったのか不思議ですが、今はすでにご売約済みです。歴史を、そしてスキップ氏のオリジナル・エッグの乗り味を、時代を超えて末長くお楽しみください。
続いてジェフ・マッカラム。彼と出会ってからすでに11年目。まだまだ若々しさのある青年だった彼も今では貫禄あるサンディエゴを代表するシェイパーに。奇才らしくエッグについても一つの枠で説明をできないアイデアの宝庫。同じモデルですら毎回ツイストしてくるので、時には全く違うコンセプトのボードになっています。ただし、そこがジェフの魅力であり、ハンドシェイプのみならずアップサイド・ダウンですらワンオフするので、一本一本がまさにオンリーワン。
こちらは丸みがあるアウトラインでエッグらしさが感じられます。デッキのノーズよりはシモンズ譲りのスクープで、表面積を広くとりながらもスウィングウェトが軽く取り回しもしやすくなっています。マッカラムワールドを満喫できそうなミッドレンジで、しかも珍しいトライフィン仕様。(本日ご売約済みになりました)
もはやいろいろなキムラが存在しますが、こちらはスタンダードなアウトライン。やや大きめのフィンがセンターボリュームとマッチして快感のドライブ&フローが楽しめそうなマッカラム・クワッド。
こちらもキムラですが、やや細身でしかもスカッシュテールにアップデート。エッグながらももはやグライダー的な面白さも味わえそうな7’8”。モデル、レングスとシェイプするブランクの組み合わせからその瞬間のインスピレーションで一本のボードをデザインするマッカラム。それがプレシェイプであってもハンド同様にワンオフしエッグをグライダー・イッシュにアレンジしてしまうのが、なんとも面白いですね。
次はロッカーを生かしてノーズは通常のエッグノーズにし、チャイム・デッキをノーズ&テール以外にブレンドしたエッグ。アウトラインのイーブンなバランスが面白いデザイン。当初ボンザーが多かったのですが、最近ではクワッドも見られる6台中盤中心のエッグデザイン。マッカラムのデザインは第一印象では大胆で斬新ですが、どのボードもよく見ると綺麗なカーブの連続でまとまっています。実はそこに本当の魅力があるのかもしれませんね。
次はトラビス・レイノルズ。サンタクルーズのアップカマーですが、年はジェフと同じくらいだったはず。アンドレイニ氏が認めるシェイパーなので、腕は間違いなし。パフォーマンスのショートボードもたくさんシェイプしてきた彼がここまでローロッカーのシェイプにこだわるのは、やはりしっかりとしたコンセプトを持ってのデザインですね。
隙のない綺麗なアウトラインのエッグ。ミツベンと比べるとサンディエゴ・エッグとニュー・エボリューション・エッグの間くらいのノーズボリュームとやや細身のラウンドピンテール。シンプルなエッグデザインだけにカーブの組み合わせは無限大ですが、綺麗なまとめられるかどうかが腕の見せ所でしょう。ボトムのコントゥアーもシンプルに作り上げられた上品な一本。(すでにソールドです)
こちらはエッグに入れて良いか悩みましたが、彼の魅力を感じられるボードなのであえてピックアップ。デザインベースはマイケル・ピーターソン。時折MPの有名なボードはハルという意見もありますが、確か違ったはずですよね。こちらもロールからシングル、そして早めの強いダブルからダブル・バレル・ヴィー。特にアウトラインはいっけん不細工にも見えますが、よくよく眺めているとなんともいえない独特な世界観に引き込まれる感じ。アーティストらしいバランスの一本ですね。
そして最後はジョシュ・オルデンバーグ。流線型デザインをブランド名につけるだけあって、彼のシェイプは常に美しい。ボブのシェイプも同系列と思うが、ボブはすでに長きに渡り様々なトライをしてきたため、どんなデザインのボードでも余分な贅肉をそぎ落としベストな状態にシェイプするまさに匠=マスターシェイパー。そしてジョシュはまだまだ様々なトライを試みながら良いボードを作る若手アップカマー。ボリューミーでもバランスよく持ってくるのはセンス良いシェイパーの証。ショートからログまでテストライドしながらデザインできるのも彼の魅力です。
サンディエゴ系のエッグも様々なアプローチでシェイプ。ナローな物からややボリュームをつけたものまで、どのシェイプを見ても素直な乗り味が感じられます。ショートボードのロッカーやレールの良いところをエッグにブレンドするのがジョシュ流。
こちらはジョシュのオリジナル・エッグデザインの中でも本人一押しのもの。サーフIDのケンジがテンプレートを持ち帰り、彼流にアレンジを加えたボードです。これも綺麗なアウトラインですね。ケンジアレンジでロッカーも抑え気味なので、日本の小波から本領を発揮してくれそうです。
エッグ・デザインはこうして弊店が取り扱うボードだけを見ても千差万別。そしてニューエボリューションが取り扱っていないどのブランドのエッグも個性豊かで魅力的なはずです。綺麗なデザインは素直で操作性が良いのは一目瞭然。一癖あるデザインは言い換えればそこに味わい深い魅力が詰まっているはず。あなたの持っているエッグもきっと魅力が詰まっています。楽しんでいる方はさすがです。そして悩んでいる方、どこに長所があるか探し出してその面白さを味わってあげてください。次のエッグを探している方、弊店に良さそうなボードがあるようでしたら是非チェックしてみてください。お問い合わせ、ご相談、カスタムオーダーお待ちしております。