ゴールデンウィーク前の4月23日、火曜日。妙義山の登山道整備に行ってきました。前日少し早仕舞いをさせていただき、徒歩15分ほどの上野駅から新幹線に乗って向かいます。車内でビールを頂きつつ、簡単な夕食を済ませ、松井田駅から迎えにきてくださった東雲館の中島さんの車で宿へ。
PIC1) 翌日はあいにく、霧の小雨模様。朝8時にビジターセンターに集合。今日は富岡市ほか各方面の関係者の皆様が準備を進めて集まるため、小雨であれば無理のない程度の点検整備を進めることに。
自分達の向かう予定だった鷹戻し方面、そして白雲山コースについてはドライでも険しい鎖場の連続のため、雨天でウェットコンディションだと危険度がかなり上がってしまいます。せっかくの点検整備でトラブルが発生してしまうのは問題なので、ルートを普段あまり点検に入る機会が少ない女坂コースと相馬岳コースに変更。車で裏側の妙義湖の奥にある旧国民宿舎の登山口まで移動し、各自整備のための道具を分担して出発準備を進めます。
PIC2) 午前9時。案内板の先には女坂コース点検チーム。自分たちは相馬岳の矢印に向け、富岡甘楽広域消防本部の山岳救助隊の方々、群馬県警山岳捜索救助隊の方々とご一緒させていただき、普段から整備をしてくださっているMNさんと共に妙義山岳会の一員として、安全第一に登山道の点検整備に出発です。
PIC3) このコースを歩いたことのない方を先頭に、特に案内がわかりにくい箇所にマークを増やしつつ、みんなで意見を交わしながらゆっくりと霧雨の山を進みます。
PIC4) 登りながらの点検では、下りの登山者の目線でのチェックも大切なので、各々気がついたところで振り返り確認。核の事例も参考に迷い込みやすい間違った尾根筋のテープなどは、新しく目立つものに張り替えていきます。徐々に岩が増えて斜度が出てくるとなぜかテンションアップしてしまいのは自分だけでしょうか。。。
PIC5,6&7) 当初、雨が上がらないようなら1時間を目処に点検を進めたところで、下山するよう会長から指示をもらっておりましたが、この程度の優しい雨なら危険はないと判断し、山頂を目指して整備を進めます。濡れてツルツルの岩やドロドロの土と鎖の組み合わせが、難易度を上げてくれるので登ること自体もかなり楽しくなってきました。
PIC8)20m先も見えない程 全く展望のない中、11:41に最後の登り込みをクリヤーし山頂に到着です。昼食は、小雨と霧中の山頂ではなく少し下ったタルワキ沢のコルでとることに。実はこの日のお弁当はチャーシュー丼のため、肉を食べない自分はご遠慮したため、ご飯はありません。普段から装備している緊急用のフリーズドライの納豆や梅干し。そして簡単な行動食のラムネ、ナッツ、そして栄養補給に黒ニンニク。最後に裾分け頂いたチョコレートや飴が美味しかったです。
PIC9) タルワキ沢をあっという間にくだり
PIC10) ハイキングコースの中間道でビジターセンターに戻る際、山岳会のMNさんが昨年熊に襲われた場所で状況を説明。画像上が遭遇場所、そして画像下の谷底へ滑落したそうです。良くこれだけの滑落で無事だったとただ驚くばかりです。とはいえ当時はヘリで救急搬送後ICUで長く治療をうけたそうで、本当によく復帰して頑張っていらっしゃると感心するばかりでした。自分も熊対策を考えないといけないと実感です。ちなみにその際被っていたベコベコに凹んでしまったヘルメットはビジターセンターに展示されております。
13:40。無事任務を完了しビジターセンターに到着。短い距離ではありましたが、かなりの充実感と達成感で大満足。とにかく楽しみながら行動できたことが何よりですね。ご一緒させていただいた皆様にご挨拶をし解散。自分はMNさんの車に乗せていただき東雲館へ移動。熱い湯船で疲れを癒し、腹ペコなのでご馳走して下さったうどんや焼きまんじゅうをいただき、山岳会の総会出席後、東京に戻りました。いつも楽しませてもらっている山ですが、これで少しばかりでも恩返しが出来たのではないかと思います。今後も可能な範囲で登山道整備には参加をしたいと思います。
Keep Climbing!