マッカラムのサーフボードは見た目も乗り味も最高との評価を頂くことが多いが、時と場合によっては相性の問題で違った印象もあるはず。また、乗り手の好みも十人十色であって、いくら好みが似ていても細部に必ず違いがあるのが面白いところで、どんなブランドであっても全ての皆様に100%の満足をしてもらうことは不可能だろう。以前もお話ししたが、マッカラムでは今や同じモデルでもアウトライン、レールからボトムに至るまで何処かで、または全てを毎回異なったアレンジで仕上げてくる。先日、ファーストロットとして入荷したアップサイド・ダウン・レーベルに置いてもそれは共通するところで、安定したクオリティーの中でも細部の調整をアレンジすることで、ハンドシェイプ・レーベル同様の個性をバランス良く織り交ぜて来ているようだ。こうすることでそれぞれのボードにカラーリングなどのデザイン同様に乗り味にもオンリーワンの魅力が生まれ、乗り手の気持ちをいつでも満足度の高いものにしてくれるのではないだろうか。異なった意見もあるとは思うが、これもワン・オブ・ア・カインドを追求するマッカラム・サーフボーズの大きな魅力であることは否めない。
今日は、参考にパープル・スタッフという名前がつくボードのボトムを比べてみよう。
まずは先日入荷した未使用の委託品
5'4" MOD Purple Stuff
ノーズ寄りは完璧なコンベックス
前足の下付近は
レール寄りにコンベックスをしっかり残しながら
センターエリアにはシングル・コンケーブ
フィンの外側にはコンベックスを残しながら
センターのコンケーブはフィンの後ろまで続き
(エンドギリギリでフラット・アウト)
細身のアウトラインとコンベックスのブレンドから
より滑らかなターンフィーリングが得られそう
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続いて
Upside Down Label
5'6"
Purple Stuff (Wide I think...)
フロント寄りからコンベックスは無く
シングル・コンケーブが始まり
徐々に
深くなり
フィンの前あたりもご覧のとおり
(エンドギリギリでフラット・アウト)
ターボチャージャー付きと思える程
一旦加速したらスピードに乗ったまま
気持ち良いターンを楽しめそう
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最後に
Jeff McCallum Personal
Purple Stuff
1st Shape
フロント寄りからコンベックスは無く
シングル・コンケーブが始まり
シングル・コンケーブ
そしてフィンの前ではダブル・コンケーブ
これもサプライズの面白さだった
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ご覧のとおり同じモデル名が付いても、形はもちろんボトムがこうまで違っているので、乗り味の印象はどれも違ってくるだろう。ただしどれもマッカラムらしい素晴らしい性能が備わっているので、好みがはっきりとしているのでなければ、イメージやカラーリングで選んでみるのもひとつの手だと思う。なぜなら、こうしたワンオフのアレンジを続けられるということは、ジェフ自身によるテスト、またサンディエゴの恵まれた環境などで様々な凄腕の友人達によるフィードバック、更にはジェエル・チューダーなどジェフのボードに魅力を感じているプロフェッショナルな人達の意見が、ジェフのボードデザインに対する知識を高め、どんなアレンジでも素晴らしいボードに仕上げることが出来るデザイナーとしてのアイデアと、シェイパーとしてのスキルを兼ね備えているからに違いない。弊店はもちろん正規輸入店***で販売されているボードは、マッカラムのボードに対してもしっかりとした情報や知識を持って下さっているので、相談しながら安心してマッカラムのセレクトが出来るはずです。(***ストックのある正規販売店は、オッシュマンズ原宿、サタデーズ東京、ボンズ・サーフ大網白里、ロンハーマン千駄ヶ谷&横浜マークイズ、そしてニュー・エボリューション)