ハワイ、オアフ島でクラッシックなロングボードやフィッシュ、シモンズといったオルタナティブボードを作るクラフトマン、トッド・ピンダー。初めてその存在を知った時はハワイでなぜそういったボードを作っているのか理解ができなかった。長さに関わらずパワフルでホローな波に合ったサーフボードこそハワイで作られるべきではないかと勝手に思ったりした。確かに最高の波にだけフォーカスしてみればそうなってくるだろう。
しかし、良く考えてみれば自分が昔よくハワイに行った際は、クラッシックなロングボードでサウスショアの波を楽しんでいた。そして毎朝のサーフィンが日課のローカルの人達も、バリバリのショートボード、パフォーマンス性の高いロングボード、そしてクラッシックなシングルフィンと、皆自分の好みのボードでサーフィンを楽しんでいたのも確かである。こうして考えてみればトッドのボードがローカルに浸透しているのも理解できてくる。
さらにトッドの経歴を知ればその実力は一目瞭然だろう。フロリダ出身で幼い時からサーフィンをし17歳にして初シェイプ。22歳の時カール・シャーパーとその兄を頼りハワイに移り住んでいる。当時活躍中のランス・ホッカノやボンガ・パーキンスなどのサーフボードをシェイプしていたカール・シャーパー、そしてカパフルにある「クラッシック・ロングボーズ」のシッピー・カバトをハワイでの師匠であり恩人というトッドは、ハワイのメインストリームをしっかりと肌で感じで来ているはずだ。そしてハイパフォーマンスボードとしてはケコア・ウエムラのパーソナル・ボードをT&Cレーベルでシェイプしていた経歴もある。彼に大きな影響を与えたのはデーン・ピーターソンの父、ドニー・ピーターソン。彼がシッピーを訪ねた際に持って来たマリブスタイルのロングボードに魅せられたことが、今のピンダー・ブランドの始まりといってもいいようだ。
ハワイの主流の中でボードビルダートしての経験を着々と積み上げて来た彼が作り上げる、オルタナティブ・ボードやクラッシック・ロングボード。シェイプはもちろん、ウッドフィン作り、ラミネートから仕上げまで全ての工程をトッドが一人で行うため生産本数はとても少なく、すでに稀少性も感じられるピンダー・サーフボード。カリフォルニアのスタイルとはまた違った目線から、ハワイ、オアフ島ホノルルで作り上げるボードの個性がどんなものなのか。これから少しずつご紹介させていただきます。
ハルにピンダー・フレックスをセットしてボードをチェックするトッド
モダンとレトロの融合。モデトロ・フィッシュと一緒に記念撮影。
Pinder
Simmons Bar
5'3"
Pinder
Modtro Fish
5'9"
Pinder
Stub Hull
6'1"
販売価格は確定後発表いたしますが、正直全部乗ってみたいですね。まずどれか一本自分が買わせていただく予定ですので、ご了承ください。