7/31/2018

国内最難関 *西穂奥穂縦走 その2***


ご興味のない方はスルーしてくださいね。
またお時間のある方は画像だけでも是非チェックしてみてください。


自分たちの後ジャンダルムに立つ後続の4人



天狗のコルへ急な下り
ずっとこんなですが。。。



 さあいよいよ天狗の頭から後の大下りをクリアすると、この日唯一のエスケープルートがある天狗のコル。ただし天狗沢から岳沢へのルートは、もはやバリエーションと言える急なガラ場なので本当の緊急用でしょう。そしてここから長い登りで畳岩の頭、コブ尾根の頭を経るといよいよジャンダルムが姿を見せてくれます。この長い登りが疲れた体にはこたえます。辛い登りの後は難しいルート・ファインディング。それを乗り越えた先には突然ジャンが姿を見せます。

ひょっこり姿を見せる西穂側から見るジャンダルム。
そして山頂で待つ3時発で先行したNKさん


ジャンダルム山頂への取り付き
もう一息

山頂からNKさんショット
足元悪いですね



ついに会えたジャンダルムの黒い天使
そして遠くに槍ヶ岳


憧れの天使とツーショット

そしてお約束(?)のポーズ

 西穂高側からは割と登りやすいジャンダルムですが、ここもガラガラで落石を起こしやすい箇所なので、慎重に登ります。そしてついに憧れでもあるジャンダルム山頂に到着。ここまで先行していたNKさんと合流し、人が全く来ないのでSZさんと自分の3人で30分程の大休止。西穂山荘を3:41に出発しジャンに9:14到着なのでここまで5時間半ほど。コースタイムからかなり先行しての到着はSZさんのお陰です。自分もルートファインディングで役に立てたと思うので、ソロ同士良いチームでここまで進めたことに感謝です。そしてここからはNKさんも加わりソロ3人組で最後の難所ロバの耳から馬の背を超え、奥穂高岳へ。

奥穂高岳側から見たジャンダルム
カッコいいですね

NKさんと
スリル満点と言われるロバの耳のトラバース


核心部とも言われるロバの耳のクライムダウン。
自分はここが一番楽しかったです

ロバの耳から馬の背への難路の一部
あまりにも人が居なかったため、ほかの方の画像をちょっと拝借。
「画像ありがとうございます」
壁に張り付いている人がお分かりでしょうか。

まずジャンダルムを巻き、そしてロバの耳の脇の急斜面をトラバースしクライムダウン。コンディション次第ではかなりハードなセクションです。上の拝借した画像で馬の背&奥穂高への登り返しがご覧いただけます。ただし、自分にとってはここが一番楽しかったです。クライミング要素も高く、高度感はあっても正しい支点をしっかり確保していれば難易度が高いものではないので、気持ちよくクライムダウン&クライムアップ。


そして西穂奥穂縦走路のクライマックス


最後の難所
馬の背

嬉しく楽しく大満喫

もちろん三点支持は確実に

高度感は完全に麻痺してますね

とにかく


楽しくて

交互に

記念撮影

その先には最後の難所馬の背が待ち構えます。ここも快適な登りでした。人が全くいなかったので、3人で間隔をあけて登りお互いに撮影をして楽しみました。そしてついにビクトリーロードを抜けると奥穂高岳山頂です。


今までで一番感慨深い奥穂高岳山頂。
ビクトリーロードを抜け最高の笑顔で握手を交わした三人


槍ヶ岳とも一緒に

 最高の気分で握手を交わした3人。奥穂山頂で記念撮影をし、しばらくきた道を振り返り長い縦走路を思い返したり、そして後続の立つジャンを眺めたり。今までにない達成感に満ち溢れていました。ただしここからまだ山荘までの道があります。もう一回気を引きしめて。
 ここからは30分ほどかけて今日の宿穂高岳山荘まで下ります。ここも相変わらず足場が悪かったり、鎖やハシゴもあるので、到着まで気を抜かないように。そして、11時20分ついに今日のゴール穂高山荘に到着です。10時間のコースタイムもついてみればたっぷりの休憩も入れて行動時間は7時間40分。もしかするとここで乾杯した生ビールは人生最高のいっぱいだったかもしれません。ご一緒できたSZさん、NKさん最高の瞬間を共有できましたね。ありがとうございます。心より感謝いたします。

 
 翌日は皆向かう道も時間も違うのでそれぞれ挨拶をして別れました。自分は涸沢から横尾を経て、上高地まで休憩と食事を入れて7時間の道でした。今回は下りでのポジションを登りと共通する位置にすることで、膝痛が出ないままゴールできました。事前にしっかりとしたサポーターをつけたこともあると思いますが、様々な意味で大きな収穫のある山行になりました。このブログに付き合いいただいた皆様にもありがとうございます。



*注意*
今回自分が挑んだルートは危険なセクションの連続で、足場が不安定、またルートファインディングができないと滑落の危険が高くなる道です。また、10時間のコースタイム中気を抜いて休める場所が非常に少なく、また荒天時には避難するルートや場所が無いに等しい縦走路です。十分な経験と判断力を持ったエキスパートオンリーのバリエーションルートに匹敵するコースなので、決して安易に挑まないようにしてください。経験豊富であっても少しでも不安があれば山岳ガイドとの山行をお勧めいたします。