7/07/2015

McCallum /skeNGkwerks/***

 今ではサンディエゴを始め世界の多くのシーンで常に注目を集めるマッカラム。彼が今までに手掛けてきたデザインやカラーリングの多くを、今ではメジャーブランドですら取り入れているほどです。そのいずれもヒントは過去にあったり、またそれをすでにトライしてみた方々がいたかもしれません。ただし、それをワン・オブ・ア・カインドな独自のスタイルにしてきた人はいなかったはず。
 上の画像も今ではすっかり見慣れたデザイン。ただのアブストラクトではなく、カラード・ホットコートにより色むらを表現。パッチなど自然なクロスのレイヤーがその表現により深みを出していますね。上記の通り、今では多くのブランドが取り入れている物ですが、バランスの良いカラーの組み合わせや色ムラの出し方はマッカラムならでは。ダラービル・マーク。アロハサンデーのカハナもショートビデオで最初にジェフのボードを見たときの印象としてマークのことも語っていました。当初みんなが驚いたはず。そしてハド・シェイプとプレ・シェイプの違いをお客様にしっかりと伝えるべく、マークの上下で差別化もしています。それぞれに長所がありどちらも魅力的ですが、アップサイド・ダウンのマークというのがまた新鮮でクールに見えてしまいます。


 一旦ポリッシュして仕上げたボードに、改めてサンディングしてバンドやチェッカーを表現するサンデッド・バンド。これもマッカラム・スタイル。今や多くのブランドがこのスタイルを取り入れています。カリフォルニアの一部若手ボードビルダーの間では、リスペクトなどからマッカラムの手掛けてきたこれらのスタイルを、マッカラム流のコピーになってしまうと、あえてこれらを行わないのがひとつのスタイルとなっていたりもします。
 フラット気味のデッキからレールサイドで一気に厚みを落とし込むことで、断面が台形のようになるチャイム・デッキ。これも今やマッカラム・スタイルの定番デザイン。初めてマッカラムを見る多くの人々がレールが厚過ぎて入らないのではと思うようですが、実際には程よいセンター厚、一気に落とし込まれたレールは実際にはそれほど極端なボキシーではないこと、またノーズやテール部の考えられた厚みなどから、イメージとは違い、ボトムターン後は快感とさえ思えるドライブ&フローが生み出されます。ドライブすることでターン弧は少し大きくなりますが、多くの方々がまるでボトムからトップへとワープしているようだなどと表現するこのドライブ&フローが、その先の軽快な動きへとつなげてくれるもので、一度乗ると病みつきになるという方が多いものです。



 当初クワッド、そしてツインに魅せられていたジェフですが、ジョエルとのコラボなどを経て、シングルフィンにもかなり夢中になり、さらに3フィンや5フィンのボンザーなど様々なフィン・セッティングのバリエーションがあります。形状やフィンセッティングにより、乗り味に違いがありますが、マッカラムらしい大きな個性のようなものは、どのボードに乗っても感じていただけるでしょう。

 見た目だけでなく、乗り味にもジェフらしい魅力が詰め込まれたマッカラム・サーフボーズのプロダクツ。カリフォルニアではすでに直営店のみでしか手に入らないというレア度。プレ・シェイプが行われれるようになっても生産本数を増やす予定はなく、日本でも販売経路が増える予定はありませんので、ニュー・エボリューションはもちろん、最寄りの販売店(*1)でも是非ボードをチェックしてみてください。



 *1)現在ストックがある販売店は、イエスサーフ沖縄、オッシュマンズ原宿、サタデーズ 、ロンハーマン(アイウエオ順)。そしてハンドシェイプはスカンクワークス・ニューエボリューション・ブランチ(弊店)のみの取り扱いとなります。